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「ダコタファイヤーピット」とも言うらしいです

果たして「Consider」なのか「Discuss」なのか「Think」なのかという細かい問題は置いといて(?)、今回は効率の良い燃焼方法に関する考察?です。


ダコタファイヤーホールとは

そもそも今回考察するダコタファイヤーホール(the Dakota Fire Hole)についてご存じない方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にですが構造を解説します。

ダコタファイヤーホールの大まかな構造

まず地面(GL=Ground Level)よりも低い場所にメインとなる穴を掘ります。穴の深さやサイズは諸説あるようですが、今回は竹間伐に伴う竹の枝葉や枯れ竹の焼却を前提としますので深さは膝丈・直径は1m弱あれば良いかと考えています。

続いてメインの穴の風上側に小さめの穴を掘り、内部でメインの穴と繋げます。後ほど言及しますがこちらの穴は吸気口の役目を果たすものですので、あまり大きく掘り過ぎると役目を果たさないどころか煙が逆流してくる可能性があるため注意が必要です。

メインの穴と吸気口の穴が貫通したら、メインの穴で実際に竹を焼却します。すると焼却によって温められた空気は上へと抜けていき穴の内部が負圧となるため、それを補うように風上側に掘った小さめの穴が吸気口の役割を果たして新鮮な空気が供給されます。それによってさらに竹の燃焼効率が上がり上昇気流もより大きくなり、吸気口からどんどん新しい空気が供給され・・・といったサイクルが生まれ煙も少なくなると言われています。
大雑把な説明ですが、これがダコタファイヤーホールの構造です。

元々はアメリカの「ダコタ族」と呼ばれる人々がかつて使用していた燃焼効率の良い焚火技術のようですね。
ただ火を燃やすだけではなく、メインの穴の上部(地上部)に五徳となるよう石などを並べ、その上で煮炊きといった調理もしていたそう。
ちなみに現在使われているロケットストーブも構造としてはこのダコタファイヤーホールとほぼ同じだとか・・・?

地面での直火ではダメなのか

大前提としては現在「野焼き」は禁止されており、筆者の竹林がある農村部のような場所であっても稲わら・雑草の焼却など農業や林業に従事する上で生じた必要最小限の焼却のみ、廃棄物処理法の例外規定で認められています。筆者の場合は兼業農家としてタケノコの販売のために必要な竹間伐における枝葉の焼却ですので、この例外規定に当てはまると思いますが・・・?
そういった大前提の上で、では例外規定で認められている最小限の焼却を地面での直火で行えばわざわざ穴を掘る必要も無いじゃないか、と思われるかもしれません。

しかしあくまでも筆者個人的には、以下の2点の理由からダコタファイヤーホールの方が望ましいと考えています。

理論上、煙を少なく出来る

キャンプファイヤーなどの経験があれば思い出していただきたいのですが、火を燃やし煙が生じる状況に身を置いた時、煙というものは吸い込めばむせるし目に入れば目を開けてられなくなるほど沁みます。また服についたニオイは洗濯しないと取れません。
だから煙の発生を抑えられるなら可能な限り抑えた方が良いです。

その点、ダコタファイヤーホールの場合はその構造から燃焼効率が非常に良く、理論上は煙の発生をかなり少なく出来ます。

火の粉が周囲に飛び散る危険を抑えられる

これは特に竹の焼却を行った時に顕著となるのですが、竹は木と違い節と節との間に空洞が存在します。
普通に生えている状態であったり切り倒す時なんかは中が空洞であるがゆえに生木よりも軽く扱いやすいのが利点となるのですが、焼却となると途端に話が変わります。

竹を焼却した時、何も対策を取らなければ節と節との間の空洞に溜まった空気が火で熱せられて膨張し内部の圧力が高まります。するとどうなるか。

竹の方がその圧に耐えかねて爆発します。

爆発だなんて表現は物騒だと思われるでしょうが、実際問題「爆発」という表現がぴったりなくらい爆発しますので、傍にいれば耳がキーンとなりますし・火のついた竹の破片が爆発によって四方に飛び散りますから延焼対策にかなり気を遣う必要が出てきます。

その点、ダコタファイヤーホールなら穴を掘った中で燃やしますから、万が一爆発したとしても破片が四方に飛び散るリスクをかなり抑えられます。

またそもそも爆発のことを抜きにしても、焼却を行う時に風が少しある状況であっても地面より下の穴の中で燃やしますから、通常発生する火の粉が風に吹かれて延焼するリスクをかなり軽減できます。

まとめにかえて

例外規定によって最小限の焼却が認められている場合でも、天候や風向き・周囲への影響について十分に考慮したうえで、より安全に実施できるよう自助努力は必要と考えます。
そういった理由から、筆者の竹林(の傍の平坦地)においても今回考察を行ったダコタファイヤーホールの作成を検討し先月から少しずつ製作に入っているのです。
が!週末の度に雨が降るからちっとも作業が進まない!苦笑

ちなみに竹の爆発を防ぐ手立ての1つとして、筆者の場合は節と節の間に切れ目をいれたり・細い竹の場合はわざと1度折ったりして内部の空気の逃げ道を確保してから火に投入するようにしています。
それでもたまに「枝」だと思っていた部分に意外と空気が溜まっていたのか「・・・ポン!」みたいな音が出るので気が抜けません。

2024/11/02追記

製作中だったダコタファイヤーホールが完成しました。

ダコタファイヤーホールが完成しましたダコタファイヤーホールが完成しました
ダコタファイヤーホールが完成しました|Blog|10GoodFactory
10goodfactory.indiesj.com

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